虹ビーズを使って虹スクリーンを作ろう

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1.虹スクリーンとは
虹スクリーンは株式会社シータスクの書籍「つくる科学の本」第一巻で紹介されている科学工作です。「虹ビーズ※」と呼ばれる微小な透明のビーズを塗布したスクリーンで、人工の虹を作ることができます。虹スクリーンは鳥取大学の理科教育研究室で内川英雄教授、鳥取教育大付属中学校の浜崎修先生、国田徹也氏によって開発され、第12回東レ理化教育賞佳作を受賞しました。

※虹ビーズはもともとプラスチック製のビーズでしたが、現在は同じものが入手できないため、ガラス製の「ニュー虹ビーズ」を採用しています。


2.用意するもの
 ニュー虹ビーズ
 黒い台紙(模造紙または画用紙など少し厚手の紙)
 スプレーのり
 新聞紙



3.ニュー虹ビーズ取り扱い上の注意事項
・幼児の手の届くところに保管しないでください。
・かぶれるおそれがありますので、ビーズにはなるべく、直接触れないようにしてください。
・細かなガラスの粒子なので、吸い込まないようにしてください。
・床にこぼすと滑りやすいので、直ちに除去してください。
・吸湿性があり、固結することがあります。ボトルのキャップをはずしたまま放置しないでください。


4.原理と仕組み
17世紀のヨーロッパでは三角プリズムの中を通った太陽光線は七色にわかれることが知られていました。当時の人々は、プリズムには光に色を付ける働きがあると思っていたようですが、イギリスの科学者アイザック・ニュートンは、太陽光線はさまざまな色の光が集まったもので、プリズムの中を通るとき「光の屈折・分光」が起き、太陽光線は七色にわかれることを実験によってたしかめました。
雨上がりの大気中には無数の小さな水滴が浮かんでいます。この水滴に太陽光線があたると、水滴の中ではプリズムと同じように屈折・分光が起き、水滴から出てきた光は七色にわかれています。これが私たちの目には「虹」として見えるわけです。

※水とガラスでは屈折率がことなります。水滴の場合、赤い光は屈折率1.33で42度、ガラス(屈折率1.5)の場合は約23度になります。

もし雨上がりの空の水滴とおなじように光を屈折・分光させる透明なビーズがあれば、人工の虹が作れるのではないか、というのが「虹スクリーン」のアイデアです。それでは実際に虹スクリーンを作ってみましょう。


5.作り方

最初は小さな台紙を使って予備実験(練習)することをおすすめします。
スプレーのりの注意書きを必ず読みましょう。


(1)まず新聞紙をテーブルまたは床の上にひろげておいてください。

(2)黒い台紙を新聞紙の中央においてください。

(3)スプレーのりを台紙の表面に均一に塗布してください。

(4)ニュー虹ビーズのボトルのキャップを開け、中のビーズを台紙の上に均一に散布してください。

(5)台紙の上にすき間なく虹ビーズを散布したら、台紙を立て、軽く振動をあたえて余分な虹ビーズを新聞紙の上に落としてください。

(6)新聞紙の上に落ちた虹ビーズはボトルにもどして保管してください。

工作のあとは手をよく洗いましょう。


6.観察方法
観察は車や歩行者のさまたげにならない場所でおこなってください。

太陽に背を向けて立ち、虹スクリーンを両手で持ち上げてください。




虹スクリーンの表面に太陽光線があたるようにスクリーンの角度をいろいろと変えてみてください。

観察者と虹スクリーンの間隔を変えて、観察して見ましょう。

虹は見えましたか?



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